土佐清水は、ほとんどがスッポリと「足摺宇和海国立公園」の中に属しています。
南国の太陽と青い空、滴る緑と恵み豊かな海とともに、私たちはこの美しい大地に生きています。ここには高速道路も、若者が押し寄せる巨大リゾート施設もありません。でも、だからこそ私たちは本当の自然と出会い、対話することが出来るのです。自然の素顔がここにあります。
土佐清水市は、海の幸の宝庫として、古くから漁業を中心に栄えてきました。高知県を代表する観光地としても有名で、足摺岬を筆頭に全国屈指の景勝地に恵まれ、年間80万人を超える観光客が訪れています。
四国最南端の足摺岬は、80メートルの断崖に荒波さかまく黒潮が絶え間なくうち寄せ、270度の大パノラマとともに、太平洋の豪快さを実感させてくれます。
足摺岬の西の臼碆(うすばえ)は、黒潮が直接ぶつかる全国でもめずらしい場所で、ここの展望台からは、東は足摺岬から西は叶崎までの海岸美が一望できます。
また、眼下の磯は、四季を問わず大勢の太公望でにぎわう全国でも有名な磯釣りの本場です。
国道をさらに西へ行くと、小さな白い灯台のある叶崎があります。ここは西の足摺岬といわれる景観の美しいところ。50〜60メートルの断崖絶壁が連なり、岩礁に波が砕け散る様は勇壮な雰囲気を漂わせています。
一方、大岐の浜は、足摺半島の東の入口にある白砂青松の美しい海岸。幅80メートル、南北1600メートルにわたって遠浅の海岸が続く県下でも屈指の景勝地で、紺碧の太平洋と白い波のコントラストが名画のように美しく、人々の憩いの場となっています。
足摺岬から臼碆(うすばえ)にかけては、隆起性の花崗岩壁が風波を受け、白山洞門をはじめとする海食洞窟、断崖のつづく美しい海岸風景が続きます。
さらに西の千尋岬、竜串は地質の博物館ともいわれるところで、足摺国立公園を代表する特殊景観地域です。
地質的には第三紀層の砂岩で、竜串海岸の遊歩道をたどれば、大竹・小竹、蛙の千匹連など、長い歳月の間に風や波によって侵食を受けた珍しい岩の造形美が楽しめます。
あまりの難所ゆえに弘法大師さえ見残したといわれる見残しは、千尋岬の先端にあって、歩くには少し距離がありますが、その景観は雄大そのもの。40メートルにも及ぶ化石漣痕(水流によって形成された学術上貴重な波の化石)や蜂の巣構造、びょうぶ岩、人魚御殿などがあり、竜串海岸とともに、壮大華麗な景観美を見せてくれています。
頂上の展望台からは360度の眺望も楽しめます。また、この付近では台地の昇降運動や海退運動によって生じた海岸段丘が見られ、中でも松崎の海食台地は、長さ500メートル、高さ20メートルにわたって段丘面がはっきりと残されています。 |